家やマンションを購入する場合、キャッシュで支払うのはなかなか難しいものです。そのため、一般的に住宅ローンを組むケースがほとんどです。
しかし、その住宅ローンを組むには審査を通過する必要があります。
派遣社員と聞くと不安定で社会的地位が低そう・・・というイメージから
住宅ローンを組めるか心配だから、派遣薬剤師はちょっと・・・と転職の足かせになっている薬剤師の方もいるのではないでしょうか。
では、実際に派遣薬剤師は住宅ローンを組むことができるのか?
結論から言うと、派遣薬剤師でも住宅ローンを組むことが可能です!
今回は派遣薬剤師と住宅ローンについてご紹介します。
目次
派遣薬剤師で働くメリット
なんといっても給料(年収、時給)が高い!
薬剤師の派遣全国平均時給は3000円前後と平均を見ても高めですが、勤務地によっては時給4000円以上という求人が多数ある他に、なんと時給5000円といった求人も存在します。
ライフスタイルに合わせた自由な働き方ができる!
派遣薬剤師は派遣先と契約を結ぶため、契約範囲内での勤務になります。そのため、契約次第で自分のライフスタイルに合わせた働き方ができます。
例えば・・・
- 土日は休み
- 17時までの勤務
- 沖縄などのリゾート地で数ヵ月だけ働いてみたい
正社員に比べて、負担が少ない!
派遣薬剤師の業務内容は調剤、服薬指導、薬歴の入力など、一般の正社員とほぼ変わりはありません。
しかし、派遣社員は契約期間が決められており出入りも激しいため、派遣先の正社員に比べると比較的業務の負担が少ない傾向にあります。
- 残業、休日出勤を強要する
- 勤務先で一人薬剤師として勤務させる
- 夜間のPHS当番を押しつける
ということは、まずありえません!派遣薬剤師が未経験の方でも、安心して働くことができます。
まずは派遣会社に登録しましょう。 派遣薬剤師として働き始めるには、
派遣会社に複数登録して、求人を比較するのがおすすめです!
住宅ローンとは?
住宅ローンとは、戸建やマンションなどの住宅購入の目的に限って、銀行など金融機関がお金を貸してくれるローン商品のことを指します。通常のカードローンなどと異なり、購入する住宅が担保となるため、低い金利で借りられるのが特徴です。
では、住宅ローンはいくらまで借りることができるのか?
ざっくりですが、最近だと年収の5~7倍までと言われています。また、5倍までだと少し余裕をもって返済を続けられる額とも言われています。
例えば、薬剤師として年収500万円で働いている場合、住宅ローンは2500~3500万円まで組むことができます。
住宅ローンの審査基準
住宅ローンの審査でもっとも重要視されるのは返済ができるかどうかという返済能力です。
そのため、住宅ローンの審査項目には、借り入れ時の年齢や完済時の年齢、健康状態、職業、勤続年数、年収、勤務先の規模、借り入れ、信用情報などを確認されます。
勤続年数が短かったり、勤務先の規模があまりにも小さいと借りられる額が同じ年収の人と比べて少なくなることもあります。
また、どれだけ高年収であってもフリーランスだと審査に通りにくくなります。今は高収入でも、数年後には稼げなくなる可能性があるためです。
金融機関側としては、高収入じゃなくても収入が安定して、しっかり返済し続けることができる職業を高く評価しています。その点において、国家資格を有する専門職は評価が強いと言われています。
一般の派遣社員は審査が通りにくいのが現状
先ほども説明した通り、住宅ローンの審査で重要視されるのは、安定した収入で借り入れ分を返済し続けることができるという返済能力です。
その点で見ると、一般の派遣社員は正社員と違い契約期間が決められているため、3年以上同じ職場で働くことができません。そのため、収入の不安定さや勤続年数の短さで審査に引っかかってしまうケースが多々あります。
しかし、近年働き方改革が進んでいく中で、派遣社員の数も増えています。それに伴い住宅ローンも変化してきており、派遣社員でも借り入れ可能な住宅ローンが増えてきています。
ただ、大手銀行ではまだ派遣社員に住宅ローンを開放していなかったりと、正社員と比べると選択肢は狭いという現状は変わりありません。
審査に通るかは、実際に審査してみないとわからないということです!
じゃあ、やっぱり薬剤師でも派遣はだめなのか・・・と思うかもしれませんが、ここまでの話は一般的な派遣社員の審査についてで、薬剤師の派遣の場合は少し話が変わってきます。
派遣薬剤師は住宅ローンを組めるケースが多い
派遣薬剤師は、国家資格である薬剤師免許を持っており社会的信用が高いうえに、一般的な派遣社員と比べると高収入という特徴があります。むしろフルタイムで働けば、正社員薬剤師よりも年収が高い傾向にあります。
また、薬剤師は転職が多い職種ということもあり、求人情報が多く、転職しても年収が下がりにくい傾向にあります。派遣薬剤師の場合は、派遣先と契約が切れてもすぐに別の派遣先と契約して働き始めることができるので、勤続年数が短くてもあまり問題視されません。
派遣先がどんな職場であっても、派遣会社自体がしっかりとした会社形態をとっているなら会社規模も問題ないですし、福利厚生もきちんとしていることも多いので、派遣として長く働きやすいという評価にもつながります。
つまり、住宅ローンを審査する金融機関にとっては、派遣薬剤師は年収の高い会社員 という扱いになります。審査で重要なのは返済する能力についてなので、そういう点で派遣薬剤師は全く問題ないと言えます。実際に住宅ローンを組んでいる派遣薬剤師はたくさんいます。
派遣薬剤師で住宅ローンを組みやすくするポイント
派遣薬剤師は住宅ローンを組めるケースが多いのですが、必ずしも審査を通過できるというわけではありません。そのため、審査を通過できるように少しでも条件を満たしてから、住宅ローンの手続きを開始することをおすすめします。
フルタイム勤務であること
住宅ローンでは必ず収入の審査があります。派遣薬剤師の給料は一般的に時給換算で支払われます。そのため、いくら時給が高くても勤務時間を短く契約すれば、収入が少なくなってしまいます。
フルタイム勤務の場合だと正社員薬剤師よりも高収入なため、審査を通過しやすくなります。
勤務年数は長い方が良い
勤務年数は、住宅ローンを返済していくために大切な条件となります。先ほども説明した通り、薬剤師はもともと転職の多い職種なので、勤務年数が短くてもあまり問題視されません。
しかし、審査時に確認されるため項目ではあるので、転職直後だと審査に影響を与えてしまうかもしれません。できるかぎり勤務を開始してから、日にちを空けるようにしましょう。
福利厚生がしっかりした派遣会社を選ぶ
福利厚生がしっかりしている派遣会社は、会社形態がしっかりしていると判断することができます。それは審査する上で会社評価にもつながります。また、福利厚生がしっかりしている分、派遣薬剤師として長期間勤務しやすいというメリットもあります。
これから派遣薬剤師に転職するなら、福利厚生がしっかりしている派遣会社を選びましょう。
派遣薬剤師が審査に落ちる理由は別にある
派遣薬剤師で住宅ローン審査に通ったという報告を良く聞きますが、派遣ではなく正社員薬剤師なのに審査に落ちたと報告も聞くことがあります。
薬剤師は社会的に信用もあって、正社員なのに審査で落ちるのはなぜ?
これは派遣や正社員という勤務形態の問題ではなく、いくつかの別の原因が考えられます。
クレジットカードの持ちすぎ
薬剤師なら派遣や正社員を問わず、年収が平均会社員よりも高いため、クレジットカードを作りやすい傾向にあります。そのため、薬剤師はクレジットカードを複数枚所持している人が多いと言われています。
あまり意識していない人が多いかもしれませんが、クレジットカードの保有枚数が無駄に多いと住宅ローン審査にとってマイナスとなります。
クレジットカードについては、限度額(約2ヵ月の間に利用できる上限金額)を合算した総額を負債として判断するケースが多々あります。
例えば、限度額100万円のクレジットカードを5枚保有している場合、それだけで500万円の負債を抱えていると判断されてしまいます。実際には使わないにしても、現実的にはそれだけの金額を利用することが可能だからです。
保有しているクレジットカードで使っていないものについては、住宅ローン審査の前に積極的に解約するようにしましょう。
奨学金の返済が済んでいない
薬剤師で特に多いのは奨学金です。なぜなら、薬剤師になるためには6年制の薬学部を卒業する必要があり、私立大学の場合だと6年間で奨学金が1000万円ほどに膨れ上がるケースが珍しくありません。
奨学金は借金と同じです。そのため奨学金の借入額が大きいと、当然ながら住宅ローンの審査で落とされてしまいます。
この場合、家を購入する前に奨学金の返済を先にするようにしましょう。
車などのローンがある
どれだけ年収が高くて勤続年数が長かったとしても、マイカーローン、クレジットカードの分割払い・リボ払いなどの借り入れが多い場合は、住宅ローンの審査が厳しくなります。
また、その他にも返済の遅延でブラックリスト入りしているなどの信用情報に傷がある場合も、審査を通過することが難しくなります。
住宅ローンを組むのに、おすすめの派遣会社はこれ!
こうしてみると派遣薬剤師でも住宅ローンを十分組めるということがわかります。むしろ、派遣薬剤師は求人が多く、勤務先を変えても途切れなく働き続けられる上に、正社員薬剤師よりも収入が高いので、住宅ローンを早く返済する選択肢の一つとして考えるのもありだと思います。
これから派遣薬剤師として働きたい場合、まずは大手の派遣会社に登録することをおすすめします。大手なら求人数多く、福利厚生もしっかりしているので、住宅ローンを組む上でも最適です。